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このところ週末になっても、いまひとつ客足が伸びず手ごたえがありませんでしたが、
先週からロビーは大きなツリーに彩られ、ようやく売場も活気を取り戻し始めました。

一日の総売上のうち、半分以上を自分が売った時はとても気持ちがいいです。
今週はそんな日が続きました。


今日はオフなので、朝からクローゼットの整理をしていました★

今年の話題の書籍にもなった『人生がときめく片づけの魔法』の著者
近藤麻理恵さんの哲学や、言葉の選び方、物との向き合い方に触れ
「これならできるかもしれない」と、思い立った私は、これまでこの家にいてくれた
沢山の服たちに「ありがとう」と伝えながら、着なくなったものを次々に手放していきました。
腰痛と腹痛に時々中断させられながらも、なんとか明るいうちに作業を終え、ひと安心。

通勤の際のコーディネートに迷わなくて済むよう、最初にアイテムごとの分類をしたあと、
さらに色別で分けたら、とても探しやすくなりました♪

自分の心がワクワクしないもので溢れかえった環境で生活するということは、精神衛生上
とても良くないことであると数年前の失恋で学んだ私は、捨てることにためらいを感じなくなり
あの頃よりも、落ち着いて物事を判断できるようになりました。好きなアイテムに囲まれる事で
幸せな自分のイメージが描きやすくなったのです。

こうして休日の午後、ひと段落した私が手にしたのは、DVD 『プラダを着た悪魔』でした。

実在した人物がモデルなだけあって、世界観の描き方にも真実味があり、
クールなカメラワークにも魅了されました。

文章を書くことが好きで、ジャーナリストを志す主人公アンディ。方々に電話をかけ
ようやく返事がきたのは、イライアス・クラーク出版社。

世界中の女性が憧れるファッション誌 『RUNWAY』 編集部。

社員の誰もが恐れる鬼の敏腕編集長・・ミランダ・プリーストリー。

その雰囲気たるや、まさに私が勤務初日にみたエリアマネージャーの姿そのものでした。

同ビル内の5つの店舗を手がけ、今年6月には別のビルにも新しく店を出した彼女の言葉には
一切の隙がなく、言い訳の余地などありません。煌びやかな売場の裏では
毎日のように各店舗の人が順番に状況報告に呼び出され、手厳しい事を言われた社員は
またキビキビと自分の売場へ帰っていくのです。時には、悔しさに顔を歪めながら・・・・・

彼女の電話一本で『戦闘態勢』に入るスタッフの緊迫感。そして仕事の指示の出し方も
スピードも、クリーニングの服の受け取りを社員に任せているところまでも、驚くほどに一致。

・・・いやぁ、この人物描写は見事でした☆

東京もニューヨークも、大企業でトップに立つ女性というのはこういうものなんだなぁ・・

私がそれまで見てきた女性上司というのは、本屋さんや下町のゲストハウスなど
親しみやすい世界にいらした方ばかりなので、厳しさの中にも確かな温もりがあり
最後にはちょっと涙しながら笑って肩を抱き合えるようなお姉さん的存在でした。

なので、ここまで徹底してクールでパキパキのキャリアウーマンというのは
物語の中でしか見たことがなかったのです。

唯一似た人物がいた事を明かすとすれば、それは男です!(苦笑)

【K】という記事の中で、以前ご紹介したマネージャーは若干26歳にして
ゲストハウスの1店舗を任され、幹部からも一目置かれる頼もしいリーダー。
頭の回転も早く、一つの提案に対して起こりうる問題点の指摘もとにかく早い!
そんな彼からは在職中、凄みのあるお叱りを何度もいただきましたが
今のエリアマネージャーは実にその20倍以上の迫力があると感じています。

勤務2日目、先輩社員が戻ってくるまでの間、バックヤードで待つよう指示された私は
ポケットからメモを取り出し、ストックの位置と商品の名前をいち早く頭に入れようと
ラベルと箱の並び順を写し取りながら必死でペンを走らせていました。

すると、ついたての向こうから先輩社員を叱るマネージャーの大きな声が・・
思わず肩がビクっとなって、手を止め、そちらの方向を見ました。
自身も今後の為に、どのような状況に気をつけながら仕事に当たればよいのか、
またどんな事に対して、その社員を叱っているのかを聞いてみようと思ったのです。

「何でも"ご相談、ご相談、最終判断はマネージャーに”・・って
いつでも誰かが助けてくれるわけじゃないのよ!○○さんは、そうやって甘えているのよ!」

「もっと人を見て、状況を見て、すぐに言うべき事と、後でいうべき事の区別をつけなさい!」

「何をいくつ、いつまでに、どうやって・・って具体的にイメージできる物を用意してから
話をもってくるの。自分達の頭の中で考えている事を、ただ言葉で伝えるだけではダメ。」

「やれるべき事をやり尽くして、この結果が堂々と言えるようにするの!」

気がつくと私は、それまで手にしていたメモの裏表紙を開き、聞こえてきた言葉を夢中で
すべて書きとめていました。なんだか身につまされるような言葉ばかりで、決して今ここに
居合わせた事は偶然ではないし、その先輩社員さんだけに言っている言葉ではないんだと
肌で感じたからです。

そうして戸惑いながらも決意し、素人なりに精一杯吸収しようとしてきた一年だったので
この作品を見るにはちょうどいいタイミングだったかもしれません。

これは、信念がありながらも今ひとつ状況を打破できない女の子が
ただ鬼上司にシゴかれて変身していくという単純なサクセスストーリーではありません。

変わっていく自分自身の中で、ただ一つ変わらない自分にようやく辿りついた瞬間
くるりと上司に背を向けて、本当にやりたかった事に向かっていく姿に共感を覚えました。

反抗ではなく、目覚め。

いずれは出版業界に進むであろう事は想像していましたが、まさかあのような形で
彼女の元を去るとは思いませんでした。

こうして、New York Mirrorに履歴書を送ったアンディは後日面接へ。
「我々が求める完璧な書き方だ」と絶賛する、編集長。

”The only a question is Runway."

突然Runwayを1年足らずで辞めた経緯が気になり、編集部に問い合わせたところ
ミランダ・プリーストリー本人からこんな返事が来たと、続ける編集長。

In all of her assistants she ever had, you were hired by the biggest dissapointment.

And if I don't hire you, I am an idiot.


これほどまでに素敵な採用の言葉があるでしょうか。

そうして念願の出版業界へと駒を進めたアンディ。
面接を終え、アシスタントの先輩エミリーに電話を入れます。

「パリで着た服が山ほどあるの。もう着ていく場所もないから、貰ってくれないかしら」

悲運の事故の中、自分を出し抜いていった最高のライバルであり
信頼できるパートナーだったアンディからの思いがけぬ言葉。
辛かった思いがようやく報われ、瞳を潤ませる先輩の最後のシーンも良かったです。

こうして約一年、死ぬような思いでアシスタントを勤めてきたRuway編集部のビルを
晴れ晴れとした気持ちで見上げるアンディ。
目線を下ろした先には、次の現場へ向かおうとするミランダ。

通りの向こうで笑って手を振るアンディを数秒、じっと見つめたあと
また何事もなかったかのようにサングラスで目を隠して車に乗り込みます。

それまでのブランドを脱ぎ捨て、自分が一番好きな服を着て
堂々と自分の元を去っていく彼女を思い、わずかに微笑んだあと
いつもの冷たい表情に戻り"Go"と、運転手に言い放つ最後のセリフは
彼女らしい、とってもクールな最高のエールだったと思います。

それぞれの人物の葛藤はきちんと描きながらも、余計なべたつきがなく
爽快な映画でした。翻訳も自然で良かったと思います。

そして、忘れちゃいけないのが作品のキーマンでもある、役者スタンレイ・トゥッチの存在です。

以前『ターミナル』の記事でも、主人公を追い詰める保安局長代理の役として紹介しましたが
彼とメリルは2年前日本で公開されたJuly&Juliaでも、深く愛し合う夫婦役として共演しています。

スタンレイは、ヘアスタイルも顔のつくりもシンプルでいて、味のある役者なので
本当にそこに居そうな雰囲気を醸し出しています。そして何を見ても、とにかく間が絶妙。

"Andy, be serious. You're not trying, you ARE whining. ...Wake up "6" !
She is just doing her job. ”

”Do you think is this just a MAGAZINE? This is not just a magazine."


と、ファッション業界で多くの伝説を残した人物が、Runwayの読者であったことを聞かせ

"Wake up, sweet heart."

最後にはそっと、ペンで彼女の眉間を突きながら、彼女の無知や甘えに気づかせます。

そして、「ここには6号の人間が着れるサイズなどない」と、言いながら
社内にある何百ものコレクションの中から、アンディに合った服や靴などを次々と選び
「次は美術部だ。何時間かかるか・・」と、皮肉りながらも笑顔で彼女をリードしていきます。

頭は冴え、常に冷静でいて、いつもどこか温かい。

眼鏡を光らせながらも、その奥では相手の内なる可能性を見出している。

彼がそうして現実を知らしめながらも、見捨てずにさり気なく救ってくれるからこそ
主人公は生き生きと自分のやりたい事を貫き、一つの新たな道を切り拓いてゆける・・

そんな役どころも実はこの3作に共通していて、物語を一層みごたえのあるものにしています。

このDVDは、あさってには返却しなければなりませんが、自分の手元に置いておきたい作品の
一つになりました。ニューヨークならではのかっこいいセリフもいっぱいあったので
今度はぜひ購入し、またじっくりと新たな魅力を見つけたいと思います。

この主人公と同じく、ファッションや雑貨の事など何も知らない私を、あの敏腕マネージャーが
たった10分足らずの面接で雇って下さったこと、そして半年足らずで自身の手がける店の中でも
最も力を入れている店のスタッフに抜擢して下さったことに、今はただ感謝しながら
1冊目のノートの裏表紙こっそり書きとめた、あの小さな字を再び読み返すのでした。

















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先週は雨で風邪をひいてしまったので、「あしたこそは有意義な休日を過ごしたい」と、昨夜借りてきました。

コミカルな中にそれぞれの人生の悲哀や、勇気を呼び起こす姿や社会への皮肉なんかがさりげなく織り交ぜられていて、とても楽しみながら観ることができました。

海外映画によくありがちな、あからさまなハッピーエンドっていうんじゃなくて、音楽が流れるようにさりげなく終わっていくところがとてもよかったです。

空港で彼のところに集まってくる人たちが、みんなちょっとどこか滑稽で落語に登場するような長屋の連中を彷彿とさせました。

清掃員のグプタさんがリングを投げたり、皿を回し始めたあたりなんかも、まさに演芸場でみるような光景でした(笑)調べてみたところ、この役者さんはインドでは有名な曲芸師なのだそうです。

父親の病気のための薬の持込を禁じられ、理由がわからずに暴れだしたロシア人客の通訳を引き受けたビクターが、同胞のピンチを救うため「オヤジ」と「ヤギ」を聞き間違えたと、とんちで切り抜けるあたりも爽快でした。(動物の為の薬なら申請は不要だというのを入国審査の書類をみて知っていたんですね!)

ちなみにそのロシア人客を連行しようとする保安官に向かって叫んだ"goat"という言葉を辞書で調べると、「ヤギ」という意味の他に「愚か者」「下っぱの士官」という意味もあり、自分の昇進の為に規約に縛られて罪のない人間を拘束する保安局長代理への皮肉も入っていたんだと、気がつきました☆

クライマックスからエンディングにかけてしだいに明らかになっていく、ジャズへの切り口もさりげなくて、「本当に好きじゃないとなかなかああいう風には描けないよね」と、母と二人で感心しました。
誰もいない夜の空港で、勝手に壁の塗装を始めた時のBGMもよかったです。

母は元々映像を作る仕事に携わっていたので、オープニングタイトルから、とても興味をもってみていました。たしかにシーン展開にも、セリフにもリズムがあってよかったな(^-^)


空港からビクターを追い出すための作戦を考えた保安局長代理が、指示通りに動こうとしないビクターの奇妙な動向を注視した時のセリフ。

Just leaving, just leaving... Leave.. leave.
What are you doing? Why is he kneeling? Is he praying?

ここの「何してるんだ?何でひざまずいてるんだ?祈るのか?」というリズムがすごくおかしかった☆


そして、なぜ入国許可できないとわかっているのに、毎日やってくるのかと女性係員に尋ねられた時のビクターのセリフ。

Y..you have two stamp. One red, one green.
 
-So?

So, I have chance to go New York, 50-50.

一見不可能なことを成し遂げられる人というのは、物事をとてもシンプルにみているのだな・・と、思わせるようなセリフでした。


そして、空港で知り合った女性アメリアと書店で再会したときのこと。

大量の毒を煽って死に損ねたナポレオンは、実は目が悪いから薬のビンに書いてある字が見えなかったんじゃないか話をした後、アメリアが不実の恋にはまってしまった自分を嘆いた時のこのセリフ。

「ナポレオンと同じで悪い癖があるの。自分にとって毒になる男を次から次へと食べてしまうのよ」

「君はどこもヘンじゃない。ほんのちょっと遠視なんだよ」


この言葉には私も救われたなぁ(笑)


今回はこの3つを取り上げましたが、ディテールがよくできているので、全体的に飽きがこない、楽しい時間でした。ユーモアをベースにして友情やメッセージがさりげなく込められていると、力を抜いて見られるので、かえって心に残るものだなぁと思いました。


☆。.*・'゜'・

The Terminal

-PV-
http://www.youtube.com/watch?v=Xm1xrJD5aW8

-Official site-(空港内のバーチャルツアーもできます☆)
http://www.theterminal-themovie.com/reviews.html
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沙り
年齢:
35
HP:
性別:
女性
誕生日:
1982/02/14
職業:
セレクトショップスタッフ
趣味:
ジョギング・写真      伝統芸能・祭・旅
自己紹介:
生後3ヶ月の頃
母に抱かれながら
生まれた喜びを
懸命に伝えようとする声

我が家で大切に
保管されている
カセットテープには
そんな私の
「言葉」と「人」への
純粋な思いが
残されています

交換留学先の
オーストラリア

高校演劇の稽古場と
体育館の舞台

留学生たちと語り合った
外語学院のカフェテリア

母国語とは何かを
教えてくれた
日本語教師養成学校

身を削りながら
学費を稼ぎ出した
グランドホテル

20代を語る
全ての背景となった
駅前の洋書売場

大好きな隅田川の
ずっと先にあった
浅草のゲストハウス

そして

旅人達のターミナル・・


気がつくと
その学び舎で得た事は
すべて
外国の方々の笑顔に
繋がっていました

日本語を学びたいと
心から願う人たちの為に
どんな形でも
教える場を設け
共に学んで行く事が
私の夢です

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