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きょうはめずらしく母が休みで、お昼一緒に

NHKの「日本の話芸」をみました。鳥の声のような笛の音と

木久蔵が描いた絵で番組が始まり

柳屋小三治 うどんや

と白い墨文字で書かれ一気に期待が高まりました。


昔、江戸の町をゆくそば屋は

自分が呼びとめられる時の声は小さいほうが

儲かると思っていたそうです。

通りには夜になると中で博打をしている者がいて

自分たちの悪行がばれないようにこっそりと

声をかけ、仲間の分まで頼むからだそうです。

そして江戸の男たちには太くてもっちりしたうどんよりも

細くて手早く食べられるそばの方が粋で好まれていたそうです。


そんな前置きで始まった今日の小噺。

ある冬の寒い夜に通りでうどんやが桶とやかんをひっかけている姿を

みかけた酔っ払いの男が

「こいつぁいい、ちょっとあったまらしてくれ」と、

墨で暖をとるため、うどんやを呼び止めるのでした。


手をこすり合わせ、酔っ払って理屈ばかりいっては

うどんやにからむそのおやじの芝居が非常にうまく、

「あー、こういうおじさんいるなぁ、お客さんにも…」

と思いながら、ニヤニヤして聴いていました。

それからかわいがっていた近所の娘が嫁いだという話を

上機嫌で話していると

「おじさん。さて、このたびは・・・」

と、最後のあいさつをされたのを思い出し

しゅんとして急に静かになってしまう演技は

お酒好きで寂しがり屋の父を一瞬思い起こさせるほどリアルで

その間のとり方の妙に、心がきゅんとなりました。


結局その男は、ただあったまってからんで、うどんは嫌いだと食べて行かず、

おまけに捨てゼリフまで吐いて去っていったので、

「冗談じゃねぇや、あんなろくでもねぇ奴の相手してたら商売にならねぇや」

と、呆れながら歩いていると、今度は別の男が、

「うどんやさ~ん。 おぉい、うどんやー」

と、今にもかすれそうな声でよびかけてきました。

「お…!きたな。これだから商売は怠けじゃいけないな」

と、張り切って、その男に合わせるように小さな声で

「へい、何杯こしらえましょう!」

「一杯」

「…え?」

「一杯」

「一杯・・だけですか。…承知いたしやした」

と、がっかりしながらも、黙々と懸命にこしらえ始めました。

「へいお待ち」

と、差し出し、くわえた扇子をちょっと開くことで

箸を割るようにみせていました。

それからどんぶりを抱え込んで

「ふぅ…ふぅ… ずず~  あぁ・・」

と、芯からあったまっているようでした。

具の方に箸をつけてぱくっぱくっと素早く口に運ぶさまや

途中で「ずっ」と鼻をすすったり、

最後に切れ切れになった麺を集めて食べるさまなど

本当に芸がこまかくて、思わず画面の前で

「おいしそう・・・」

と、つぶやいてしまうほどでした。


「お代はいかほど?」というと、

客の男はたもとからあるものを取り出しました。

さしだされたそれをみて、「えぇ?」と顔をあげると

「うどんやさんも風邪ひいたんですか?」

といったところで、小噺がおわり小三治師匠が頭を下げました。

私はテレビのなかのお客さんと一緒に拍手をしました。

名人の江戸落語は素晴らしい!と、感激しました。

特に酔っ払いの演技は本当にもう一度みたくなるほど

心に残りました。

そのあとネットで小三治のプロフィールを拝見しました。

40代まではバイクが趣味だったそうで、

「ニューヨーク一人歩き」などのエッセイ風落語という

この小三治師匠ならではの芸もあるそうです。

趣味の欄には"ドキュメンタリーものの録画"とあり、なるほどな。と思いました。

それ以外では「ハチミツ、蜂、世界の塩、その他いろいろいろいろいろいろ」と書かれていました。

著書もいくつかでているようなので明日店で探してみようと

思います。自分の職場で欲しいものをすぐに見つけられるなんて素晴らしい☆

春にまた落語会を開くようなので、次はぜひ足を運ぼうと心に決めたのでした。















 

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ただいま~
今晩にゃ~。

今日、夕方帰宅いたしました。
お土産買ってきたよ~。
明日からがんばります。

さりさんは、落語好きなんだね~。
こいつぁ~、粋なお姉さんだね。
流石は江戸っ子ね。
私もじっくり聞きたいな・・と思ってるんですが、
なかなかきっかけがなくて・・・。

さりさんは、「言葉」が好きなんだね。
そういう気持ちが伝わってきます。


ごみつ 2007/01/08(Mon)21:29 編集
無題
初☆ブログコメント!

サリーさん、イイお正月だね!!
私も日本のお正月の雰囲気が大好きだよ。

最近「古典落語」の本をやっと読み終えたんだけど、
やっぱりごみつさんのアドバイス通り、
実際話してるのを聞くほうが数倍楽しいよね。

私は「たがや」という話が好きです☆
スー 2007/01/08(Mon)22:54 編集
こいつぁ、春から縁起がいい
おっとどこの誰かと思えば、横丁のすーさんじゃないかぃ! 古典落語を本で読むたぁ、おやっさんなかなかの落語好きと見たぜ!しかも「たがや」が好きだって?なかなかやるじゃねぇか。 おっと、こうしちゃいらんねぇ。こりゃぁいっぺん、新宿の末広かぁ、上野の鈴本に行くしかねぇなぁ。(^^)
沙り 2007/01/12 23:23
ごみつさん、おかえりなさい。
おみやげありがとうございます。なにかなー?
明日行くのが楽しみだなぁ・・・

「言葉」は昔から好きみたいです。

家に「沙里、生後3ヶ月」というカセットテープがあって、まだ言葉わからないのに母と一生けんめいおしゃべりしようとしているんですよ!

母が「さりちゃんはどこからきたのー?」というと、私が「ぶわぁ、あわ~、あわわぁ」というような・・(^^)

母は「山をこえてきたの」と解釈したようでした。(笑)

本屋さんいくよーというと、母の背中でよろこんで足をばたばたさせたり。

保育園の頃は、町の看板を行きの道で「あれなんてよむのー?」きいて、帰りには「とうしば!」「はすしゅ!」「えしゅびー!」と、漢字でも英語でも全部指さして言えたそうです。

高校の時には演劇をやっていたので、名人の芝居には見入ってしまうんですよね。(^^)

本場の寄席はこれが初めてでしたが、テレビで名人芸をみているだけでも、なんだかとてもぜいたくな気分を味わえます。

最初、寄席っていうのは落語通だけがいく場所なのかなと思っていたのですが、全然そんなことはなく、浅草はまさに庶民のためにあるようなとても気さくな雰囲気でした!(^^)

「日本の話芸」は土曜のごご2時から3チャンでやってるので、一度ごらんになってみてください♪
サリー 2007/01/09(Tue)09:50 編集
こんばんは
文章が洗練されているなあと思いました。
さりさんがお話しているように感じました。
のこ 2007/01/29(Mon)21:28 編集
ありがとう。
芸術的な目をもつのこさんに、そういっていただけると私もうれしいです。

最近は忙しくてゆっくり丁寧に言葉を選んで書く時間をもてずにいたけど、

やっぱり文章を書くことは私にはやめれらないなと思います。

今年はもっといろんな世界にふれて、新たなエッセンスをくわえていきたいな。
沙り 2007/02/03 15:53
小三治師匠の人生
こちらの記事でご紹介した小三治師匠のプロフィールリンクは、残念ながら停止してしまったようです。

かわりまして、こちらをお楽しみいただければと思います。(下の「URL」という所をクリックして下さい)

小三治師匠のドキュメンタリー映像を有志の方々が映画にして下さったのが2009年の去る日のこと。

しかし公開期間や劇場もかなり限られていたため、きっと行きたくても行けなかった人は沢山いたのではないでしょうか?私もその一人です。

ところが、2010年の年明けになんとアンコール上映が決まりました!!バンザーイ☆

予告VTRをクリックしたい気持ちをぐっとこらえて本編の上演を楽しみにしています。ずぇったい見るぞ!

今年はあまりお目にかかれなかったので、少しお体が心配です。でも新春寄席にはいらっしゃるようで少しホッとしました。

2010年もまた高座で拝見できるのを楽しみしています。
沙り URL 2009/12/30(Wed)08:45 編集
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HN:
沙り
年齢:
35
HP:
性別:
女性
誕生日:
1982/02/14
職業:
セレクトショップスタッフ
趣味:
ジョギング・写真      伝統芸能・祭・旅
自己紹介:
生後3ヶ月の頃
母に抱かれながら
生まれた喜びを
懸命に伝えようとする声

我が家で大切に
保管されている
カセットテープには
そんな私の
「言葉」と「人」への
純粋な思いが
残されています

交換留学先の
オーストラリア

高校演劇の稽古場と
体育館の舞台

留学生たちと語り合った
外語学院のカフェテリア

母国語とは何かを
教えてくれた
日本語教師養成学校

身を削りながら
学費を稼ぎ出した
グランドホテル

20代を語る
全ての背景となった
駅前の洋書売場

大好きな隅田川の
ずっと先にあった
浅草のゲストハウス

そして

旅人達のターミナル・・


気がつくと
その学び舎で得た事は
すべて
外国の方々の笑顔に
繋がっていました

日本語を学びたいと
心から願う人たちの為に
どんな形でも
教える場を設け
共に学んで行く事が
私の夢です

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